色778

不思議なものを追いかける/らせんの宿、phantom twins

好きなことで生きていくのは大変だよ!

今回は就職を目前にしてる学生さんたちへと題して。

この頃感じていることを。


「好きなことで生きていく」
ここ1~2年、特によく耳にするようになった言葉です。

堀江貴文さんの著書でも似たタイトルの本があるし、YouTuberのHIKAKINさんもメッセージを発してます。

不安定な時代ほど、人は力強いメッセージなびいてしまうもの。
これは心の働きであって、本人の価値観とはまったく関係ありません。落ち込んでいるときに優しい言葉をかけられると流れてしまうのと同じです。

私だって思います。
ああ、いいなぁ、好きなことをして生きていけたら。

しかしそう思う一方で、危ういとも感じるのです。
そういう生き方を選ぶ人を否定はしませんが、その仕組や根拠を示せる人がいない。

そんな仕組たって、好きなことは個人でそれぞれ違うんだから仕組なんて示せるわけないじゃん、と思うかもしれません。

でもちょっと待ってください。

好きなことで生きていく=好きなことでお金を得て生きていく、という意味ですから、好きなことが収入につながる仕組が確立されてないといけません。自分でブルオーシャンを見つけられるとか、会社で好きな仕事に没頭するという意味なら、それでいいんです。

専門的な知識やスキルや資格のある人ならフリーランスでもやっていけるでしょう。IT技術者なんて人材不足ですからね。
基幹システム、Webサイト、スマホアプリ、ソーシャルゲーム等々のエンジニアさんは仕事をやめても、今ならすぐに別の会社に入れるし、クラウドソージングでも問題なくやっていけます。ランサーズで収益を出している人の多くはエンジニアで、2020年以降もIT技術者不足、特にシステム開発の技術者不足が深刻化すると言われているので、ここは手堅いところです。他にはイラストの超上手い人で、フリーランスの人もいますよね。

問題は専門的なスキルを持ち合わせてない人。
こういう人がいきなり、好きなことで生きていくのは難しい。

ココナラさんのようなオンラインマーケットでちょっとしたテクニックや情報をシェアしてお小遣いを得ることはできても、生活していく分を稼ぎ出すには、それなりの知識とスキルが要求されます。

でもでもYouTuberやブロガーは娯楽や情報をシェアして対価を得てるよ? と思う人がいるかもしれませんね。
自分は面白いことができるし、とっておきの情報だってある、と自信を持ってる人だっているでしょう。

しかし一つや二つの持ちネタで集客は難しいですし、情報なんかは一瞬で拡散されて流れていくご時勢です。そもそもYouTuberやブロガーは先行組が有利なコンテンツで、後発組が成果を出すのは並大抵のことではありません。
ごくまれに成功への階段を一気に駆けて上がってしまう人もいますが、例外中の例外です。

断っておきますが、YouTubeでもブログでも平均的なサラリーマン以上の月収を出している人はいます。ですがそれは上位数パーセントのほんの一握りの人たちです。

ブログをやってればわかることですが、大卒の初任給およそ20万円前後の収益をたとえばブログの広告費(AdSense)で賄おうと思ったら、月間のPV数が100万近く必要です。
個人のブログでPV数が100万。とにかく大変です。もっと言うならネットのエンタメ産業も、日本人がネットに費やす時間──総時間は決まっているのでパイの奪い合いには違いありません。他の人が作ったものよりも注目されるコンテンツを作り続けなければいけないのです。厳しいですよ、これは。

好きなことに没頭するのは楽しいし、勉強になることも多いし、時間がある場合や片手間でやる分にはいいです。感覚的に掴めることも多い。ただ本業に据えるのはおすすめできない。

そうは言ってもフリーランスでサラリーマンを遥かに超える収入得ている人たちが何パーセントかはいるので「好きなことで生きていく」を否定できない事情があるわけです。
なので「YouTubeやブログで生活してる人もいるよ?」と言われると「そうだね」としか答えられません。しかしそうした成功者の影には、やめていった多くの人たちがいることを忘れてはいけません。表に出てくるのは成功した人たちだけなのですから。


じゃああなたはどうしてブログをやってるのと聞かれそうなので答えておきます。

友だちがいないからです。
これまでの記事を見てもらえればおおよそ察してもらえるでしょう。オカルティストなんですよ、オカルティスト。「わーい、オカルトの人だ、好きー!」とはならない。逆に笑っていた顔がこわばり「へ、へえ」となる。だから普段は口を閉ざしてるんです。でも鬱屈としたものが体に溜まっていく。河童が好きな人だってUFOが好きな人だっているはずなのに、本当は! 本当は!

終わり。


  1. 2017/09/02(土) 06:27:29|
  2. 社会