色778

不思議なものを追いかける/らせんの宿、phantom twins、小人戦記ザキ/DMM TELLER様あの晴れた日の向こうで

八甲田山

製作中の画像ばかりを載せていても代わり映えがしないので新たなカテゴリを作ります。
ということで、極限下シリーズ。
極限状態を描いた映画、現実に起きた事件、私の好きな作品等を思いつくままに書いていきます。

極限状態に置かれた人たちの織り成すドラマが好きな方、私もそうですが、きっと多いはず。

まずは一回目。

八甲田山(映画1977年)

明治35年に起きた軍隊による雪中行軍中の事故。
210名中、199名が亡くなるという遭難事故としては世界最大級の事件。

とにかく雪山の怖さが、これでもかというほど伝わってくる。見ているこっちまで凍えそうな臨場感がある。
途中、吹雪で行軍が妨げられ、人間が輪になって一夜をしのぐシーンがあるのですが、凍りつくような寒さの中で一人また一人と、輪の外側に立つ人間から倒れていくシーンは恐怖そのものです。

人は極度の寒さに襲われると、体が生体機能を維持させようとして熱生産性を高めるらしく、結果として極寒のなかにいながら肉体は熱を感じ、服を脱いでしまう「矛盾脱衣」という現象が起こります。
この矛盾脱衣という現象もしっかり描かれていた。

肉体に働く最後の生命維持装置が、裸になって雪の中に突っ込んでいく狂気を生む。圧倒されます。

映画のほうは史実に脚色して、わかりやすい無能上層部とそれに悩まされる部下という構図で描かれ、事故の原因を上層部だけに押し付けている感が強いですが、真相はもっと複雑なようです。
詳しくはウィキで。

その後、生き残った人も手足切断などの苦境に追い込まれているのを知れば、この事故がどれほど凄まじい行軍だったのかがわかります。

大きな惨劇ですが、でも一番かわいそうなのは道案内を頼まれた地物の方たちのような。
途中で置き去りって酷すぎるよ。

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秋の八甲田山。穏やかに見えます。
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  1. 2016/11/11(金) 23:16:40|
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