色778

不思議なものを追いかける/らせんの宿、phantom twins、小人戦記ザキ/DMM TELLER様あの晴れた日の向こうで

運命を分けたザイル

 英国人クライマー、ジョー・シンプソンとサイモン・イェーツ、二人のお話。

 1985年、アンデス山脈の登頂に成功したジョーとサイモン、しかし下山中に突如足場が崩れ、ジョーは片足を骨折してしまう。
 サイモンは自分とジョーの体をザイルで結び、なんとか下山を敢行するが、そこでまた更なる悲劇が起こる。下方を降っていたジョーが足を滑らし、ザイル一本で結ばれたまま、宙吊り状態となり……。
 垂直の氷壁、体を刺すような猛吹雪。そしてサイモンは……。

 ジョー・シンプソンのノンフィクション小説「死のクレバス アンデス氷壁の遭難』の映画化作品2005年。

 サイモンはザイルは切り、ジョーはクレバスに転落してまうのですが、ここからがジョーはすごい。映画はジョーの行動と心情にスポットを当てたドキュメンタリータッチで進み、極限下のなかでジョーが見たもの、感じたことが画面を通して真に迫ってくる。

 壊れた下半身を引きずりながら腕の力で下山を目指す姿は、人間というものの底力を思い知らせてくれます。
 考えてみれば人間はたいした文明の利器をもたないまま、地を這うようにして生きてきた期間のほうがずっと長かったわけで、本来、人間にはこれだけの意志力が備わっているのだ、とジョーの生還劇は教えてくれます。

 最後の最後、ジョーは運もよかった。ジョーは死んだと思っていたサイモンだが、後ろ髪を引かれるようにキャンプに留まり、帰りを延期していた。そして瀕死のジョーと再会。

 ザイルを切ったことを詫びるサイモンにジョーが言った言葉がとてもいい。是非、映画を見てもらいたいです。「運命を分けたザイル」超おすすめ!

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  1. 2016/12/13(火) 08:39:37|
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